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暗視野顕微鏡法における遊泳細胞の3次元トラッキング

概要

位相差顕微鏡法における遊泳細胞の3次元トラッキングを基礎として, 暗視野顕微鏡法下での3次元トラッキングを東京工業大学資源化学研究所,若林准教授ら, 及び東京大学大学院医学系研究科生体構造学分野,吉川教授らと共同で試みている.

いくつかの生物には走光性や走化性などの走性があることが知られており,これらは生命活動に深い関係があると考えられている.我々はその一つとして,遊泳する細胞の一種であるクラミドモナスが走光性を示す際,眼点の方向や鞭毛の動きと光源の位置との間にどのような関係があるかを調査している.クラミドモナスの眼点や鞭毛を観察するためには暗視野顕微鏡法が適しており,精細な観察のためには暗視野顕微鏡法下での3次元トラッキング手法の開発が望まれる.そこで本研究では,走光性の観察の前段階として,クラミドモナスが自由に遊泳するところを微生物トラッキングシステムで3次元的に追跡し,眼点と鞭毛の動きを詳細に観察することを目的とする.

暗視野顕微鏡法では試料による散乱光を観察するため,透過光を観察する他の観察法とは像が異なったものとなる(下図).そのため,我々がこれまでに提案してきた DFDi法などをそのまま適用することはできない.そこで,暗視野顕微鏡法下で観察対象の奥行位置を推定する手法を開発した.これは,焦点面付近では細胞中心まわりの画素値の分散と奥行位置との間に相関があることを利用して奥行位置を推定するものである.

この手法がトラッキング制御を行うのに十分な奥行き位置推定精度を持つことを実験により確かめた.開発手法でフォーカス位置制御を行い,画像面内方向は細胞位置を画像処理により抽出し, 対象を含む容器位置を自動ステージをフィードバック制御することで, 暗視野顕微鏡法下でのクラミドモナスの3次元トラッキングに成功した.


the comparison of three images observed by each different method

観察法によって異なる像の特徴

動画




1000fpsで撮影した動画を30fpsにしたもの(1/33倍速)

参考文献

  1. 荒井祐介,若林憲一,吉川雅英,奥寛雅,石川正俊 : 暗視野顕微鏡法におけるクラミドモナスの三次元トラッキング,日本ロボット学会誌,Vol.31, No.10, pp.1028-1035 (2013)
  2. 荒井祐介,持地翔太,若林憲一,吉川雅英,奥寛雅,石川正俊:暗視野顕微鏡法における遊泳細胞の三次元トラッキング,第12回 計測自動制御学会 システムインテグレーション部門講演会,(京都,2011.12.24)/講演会論文集,pp.1577-1580(2011)

東京大学 情報理工学系研究科 システム情報学専攻 ・創造情報学専攻 / 工学部 計数工学科 石川妹尾研究室
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