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SENSECASE: スマートフォンを拡張するデフォーマブルユーザインタフェース

概要

PC,タブレット端末,スマートフォンなど様々な情報端末において,そのフラットな表面にタッチスクリーンを組み込むことが主流となってきた.一方,この流れとともに,そのフラットな2次元サーフェスから脱却するためのタンジブルな3Dユーザインタフェース(UI)のニーズも,コンシューマとエンタープライズの両分野において高まってきている.このような背景には2つの理由があると考えられる.まず,ビジョンベースのジェスチャインタフェースのコストが下がりつつあり,スクリーンから離れた空間がUIの新たな展開領域として注目されていることが挙げられる.ただし,このアプローチでは,空中操作が基本となるため,触覚フィードバッグを一般には組込むことが困難である.次に,3次元プリントの爆発的な進化と普及,それに伴ってエンドユーザがスクラッチからUIをハード・ソフトの両面からデザインするトレンドが生み出されていることが挙げられる.このような流れの下で,大量生産されるスマートフォンはもはやDIYのためのパーツの一つであり,その形や操作はユーザによって,フィジカルに拡張され,パーソナライズされる可能性を本研究では注目する.

このようにパーソナライズされたUIを製作することには,愛着心と直感的なインタラクションの2つを生みだせるポテンシャルがある.特に,感性が絡む複雑なインタラクションの形態は,ユーザごとに独特である可能性があり,であるからこそパーソナライズされることが良い操作の候補を生み出す余地になると考えられる.また,愛着心は無機的なデバイスとユーザの間に新たな関係を築かせる鍵である.例えばテディベアなどで見られるように,媒体の形とユーザ固有のインタラクションは密接に絡んでおり,その愛着心を生み出す重要な側面である.

このような背景の下,任意の形でデザインされる変形可能な入出力UIの製作及びセンシング方法を提案する.特に,既存の情報端末に対して,非侵襲かつミニマルなスタイルでその形と機能を拡張することを主眼とする.我々が提案するUIシステムでは,変形可能な物体を情報端末のフロントもしくは背面カメラの上に設置する.このとき,この物体はフィジカルな入力コントローラとしてだけでなく,スマートフォンのカバーとしても機能する.このように,センシングするケースとして捉えられることから,我々は提案するUIシステムをSENSECASE(センスケース)と呼ぶ.SENSECASEで使われる変形物体の内部は,透明なゲルと黒いゲルで満たされている.この2つのゲルがもたらす複雑な3次元パターンを用いて,ユーザがどのように物体を変形させているのかを認識する.認識では機械学習が用いられており,ユーザ固有のパーソナルな操作と外観を,無電源のミニマルなハードウェアを付属するだけで提供することが可能となっている.


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メディア

参考文献

  1. 渡邊千紘, カシネリアルバロ, 渡辺義浩, 石川正俊: フラットな情報端末の物理的な拡張に向けたカスタム型柔軟体ユーザインタフェース, 第19回日本バーチャルリアリティ学会大会 (VRSJ 2014) (名古屋, 2014.9.19)/論文集, pp.427-430.
  2. Watanabe Ch., Cassinelli A., Watanabe Y., Masatoshi I.: Generic Method for Crafting Deformable Interfaces to Physically Augment Smartphones, CHI'14 Extended Abstracts: ACM SIGCHI Conference on Human Factors in Computing Systems, CHI'2014,Apr 26 - May 01 2014, Toronto, ON, Canada (2014) [PDF-3MB], [MOV-16MB]

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東京大学 情報理工学系研究科 システム情報学専攻 ・創造情報学専攻 / 工学部 計数工学科 石川渡辺研究室
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