ビジョンアーキテクチャ
研究目的
実世界を捉え, リアルタイムに応答する高速ビジョン技術を用いて, 様々な分野において新しい応用を切り拓くためには, 限界性能に近い動作を可能とするシステム技術の創出が求められる. 要求される性能を充足しない領域でのシステムの実現は, 機能の制限をもたらす. 新技術を顕在化させるために鍵を握るのは, 応用・原理・デバイスの3者間の洗練された関係性を築くことで突出した性能と機能を実現する, 応用指向型のテクノロジーディレクションである. つまり, 新しい応用の構想を具現化するとともに, その価値を最大化する性能と機能を追求し, それを可能とする新しい原理とデバイスの両者を総合的に設計する能力が重要なファクターとなる.
ビジョンアーキテクチャは, この設計思想に基づき, 人間の眼を遥かに凌ぐ超高速の画像センシングを軸として, 様々な分野において新しい応用を切り拓く実践的な研究を総称するものである. 具体的には, VLSI技術, 並列処理, 画像認識, 計測工学を駆使して, 超高速の認識センシングシステムを創出し, ロボティクス, 検査, 映像メディア, ヒューマンインタフェース, デジタルアーカイブ等の分野で新しい応用を具現化している.
応用分野
高速3次元形状計測, 書籍電子化 (ブックフリッピングスキャニング), デジタルアーカイブ, 目視検査・既存マシンビジョンの置き換えによる生産ライン・知能ロボットの高速化, 高速検査 (形状, 欠陥, サイズ, 方向, 個数等), 路面・架線・トンネル壁面等検査, 自動車を用いた環境情報取得, ネットワーク化による環境情報の遠隔取得, 監視カメラ (人物追跡・高速高精度動画記録), 能動的顔トラッキングによる高精度顔認識・個人識別, 視線検出, 機器制御, 無停止バーコードリーダー, 流体計測, 粉流体の速度分布計測, 映像メディア, ジェスチャー認識によるヒューマンインタフェース (スマートフォン, タブレット, コンピュータ, スマートテレビ, ゲーム, デジタルサイネージ), 医用画像計測等.
研究成果
超高速デジタルアーカイビング
- ブックフリッピングスキャニング
- BFS-Auto: 高速・高精細書籍電子化システム(2012-)
- BFS-Solo: 単眼動画像を用いた高速書籍電子化システム (2013-)
- 複数視点による高速撮像を行う書籍電子化システム (2011-)
- 可展面モデルを用いた非剛体変形の推定 (2009-)
- ブックフリッピングスキャニングのプロトタイプ (2009-)
高速ビジョンシステム
実時間動画像処理とアプリケーション
- 高速モバイルセンシングを用いた実空間を仮想入力環境とするインタフェース (2011-)
- 空中を自由運動するカメラシステム(2011-)
- 投げ上げカメラを用いた広範囲画像センシング (2009-)
- シンクロナイズドビデオ:身体動作と調和するビデオ操作 (2009-)
- 携帯機器向け空中タイピングインターフェース (2009-)
- 高速ビジョンシステムを用いた回転体の表面展開図作成 (2009-)
- ウェアラブルカメラを用いた人間の歩行状態推定 (2009-)
- 変形するディスプレイ (Deformable Workspace) : 3次元の仮想物体を扱うための新しい枠組み (2008-)
- 高フレームレートカメラを用いた動被写体の高画質撮影 (2008-)
- ズーミングタッチパネル (2007-)
- 高速リアルタイム粒子計測/流体計測 (2006-)
新原理に基づくコンピュータビジョン
- 小型機器操作に向けた多指位置姿勢の高速推定 (2011-)
- 3次元ジェスチャ入力に向けた魚眼ステレオの視点統合に基づく手指検出手法 (2011-)
- 異なる人物間における3次元姿勢の類似性を用いたリアルタイム動作同期 (2011-)
- 高速動画像を用いた日本語子音の機械読唇 (2010-)
- 複数の距離画像を用いた曲面/運動同時推定による高解像度形状復元 (2009-)
- 事前知識を用いたステレオビジョンの高性能化 (2009-)
- Analysis-by-Synthesis法を用いた三次元物体姿勢推定 (2009-)




